公益社団法人日本青年会議所(JCI日本)が企画した全国一斉花火プロジェクトが24日夜、国内約120カ所で行われた。新型コロナの感染拡大で延期となった東京五輪開幕まで1年を切り、閉塞感漂う社会を少しでも明るい気持ちで乗り越えようと、和歌山県内は御坊市と有田川町の2カ所で実施。「あたらしい日本をはじめよう」を合い言葉に、御坊では75発が打ち上げられた。

 プロジェクトは、JCI日本、47都道府県のブロック協議会、各地の青年会議所などが全国の花火業者と連携して開催。24日は本来、オリンピックが幕を開け、世界中が熱狂し、新しい日本が始まる日だった。その日に「あたらしい日本をはじめよう~はじまりの花火~」と題し、新型コロナの終息、落ち込んだ経済の復興、人々の気持ちの励ましなどの願いを込めて、全国120カ所で花火が打ち上げられた。

 和歌山県では、JCI日本近畿地区和歌山ブロック協議会(小池知明会長)とともに、県内8つのJCのうち御坊青年会議所(中村英貴理事長)が御坊市塩屋町、有田青年会議所(岡田浩儀理事長)が有田川町で実施。御坊市は塩屋町北塩屋の日高川河口南約200㍍で75発を打ち上げた。新型コロナ対策の3密回避のため、打ち上げポイントは事前に公表せず、雨まじりの強い風が吹く悪コンディションだったが、午後8時から数分間の打ち上げの間は雨もなく、無事に終了した。

 中村理事長は「打ち上げの直前まで降っていた雨が花火の間だけやんで、みんなの願いが届いたのだと思いました。無事に打ち上げることができてよかったです」と話していた。

写真=御坊市塩屋町の日高川河口で打ち上げられた花火(美浜町浜ノ瀬から撮影)