新型コロナウイルスの影響で5月下旬から分散登校を続けていた日高地方の各高校で15日、クラスの全員が参加する通常授業が始まり、部活動も本格的にスタート。部員たちはマスクを着用したり、消毒したり、接触を避けるなど、細心の感染予防策を講じながら、久しぶりの仲間との活動に汗を流していた。

 日高高校のグラウンドでも放課後にはサッカーや陸上など多くの運動部員の姿が見られ、なまった体を少しずつ動かしながら、楽しそうに活動した。

 同校のインターハイ常連となっている弓道部もこの日から練習を再開。約3カ月半ぶりとなるため、いきなり十数㍍離れた的は狙わず、近距離に置いた「巻き藁」に向かって矢を放つ練習でフォームを確認した。

 インターハイなど多くの大会が中止になったが、8月29・30日には県大会が開かれる予定。例年、3年生は盆までに引退し、同大会には出場していないが、今回は3年生で唯一の大会となるため日高の部員たちも有終の美を飾るため出場を目指す。県大会以降の近畿大会は未定となっている。

 女子キャプテンの湯川可蓮さんは「インターハイがなくなったと聞いたときは悔しかったです。でも練習して損はないと思い、自主練は続けてきました。久しぶりの練習で、思うように体が動きませんが、やっぱりみんなとできてうれしいです」と笑顔。

 男子キャプテンの水野和史君も「久しぶりに矢を射る音が聞けてうれしいです。部員のみんなも自主練を続けてきているので、弓道への熱意は下がっていないようです。このままさらに気持ちを高めていきたい」と話し、8月の大会では男女、団体、個人とも優勝へ気持ちを新たにしていた。

写真=最後の大会に向け弓を引く3年生(日高高弓道部)