日高町と㈱サイネックス(本社=大阪市)の共同発行となる、同町初の「暮らしの便利帳」が完成。今月中に町内全戸配布される。まちの各種手続きなどの行政サービスや歴史、観光など、日常生活に密着した役立つ情報を満載。町では「手の届くところに保管して有効活用してほしい」と呼びかけている。

 暮らしの便利帳はA4判、57㌻、3500部製作。地域、行政、生活の3部構成となっており、防災、各種相談、住民票・戸籍、年金・保険、子育て、福祉、健康、暮らし、税金、産業、文化・スポーツ、議会など多岐にわたり暮らしに役立つ情報を満載。写真やイラストなども交えて、知りたい情報がスムーズに探せるガイドブックとなっている。また、「山・海・暮らし」をテーマに特集ページも設けられており、熊野古道の石畳、徳本上人、クエ鍋、産湯海水浴場、黒竹などの名所、名産を紹介。わがまちの魅力を再発見できる一冊にもなっている。このほか、町内の医院や薬局のリスト、公共施設での教室開催案内も掲載。リフォームの基礎知識、葬儀とお墓と仏壇仏具の豆知識などもある。

 同町ではことし1月にサイネックスと共同発行に係る協定書調印式を行い、掲載内容の検討などを進めてきた。印刷から発行、配布に要する経費は、町内で協力を得た57事業所の広告料などで賄っているため、町の出費はゼロ。便利帳の内容はインターネットやスマートフォンでも見ることができる。町内全3100戸への配布は、同町シルバー人材センターに委託して行う。残りの部数は町で保管し、転入者らに配布する。

 便利帳の発行は、サイネックスが官民協働事業として2007年から取り組んでおり、ことし1月現在、全国で770自治体が発行済み。日高地方では、美浜と日高川町が発行し、日高町が3カ所目となった。

写真=完成した暮らしの便利帳を手にする職員