県障害児教育振興会、県特別支援学校長会、県特別支援学級設置校長会主催の「社会参加と自立・理解推進講演会」が9日、美浜町のみはま支援学校(上野晃校長)で開かれ、同校の取り組みについて紹介した。
 基調講演に先立ち、実践報告として中村智洋進路指導部長、橋爪巳希研修部長、舩田真紀支援部長がまとめた同校の取り組みを発表。「顔の見える連携」をキーワードに、一人一人の生徒の障害などの状況に応じて就学前から卒業後までしっかり支えられる体制をつくっていることを紹介した。
 顔の見える連携は、保健師や医療関係者、相談センターなど関係機関と連携をとりながら個別のチームをつくって支援。卒業時などにはそれぞれの進路へスムーズに移行できるように、チームで「移行支援会議」を開く。生徒には「たくさんの人が支援してくれている」、保護者には「学校を出てもいろんな事務手続きや今後の見通しについて相談に乗ってもらえる」という安心感を持ってもらうことができることを説明し、固定したチームが長期にわたり継続して支援することの重要性を訴えた。
 このあと基調講演が行われ、南紀医療福祉センター精神科の宮本知佐子さんが「支援をつなぐために」をテーマに発達障害について専門的に語った。