2011年9月3日から4日未明にかけて、死者3人、行方不明者1人、家屋の全半壊120軒など日高川町に大きな被害をもたらした台風12号豪雨から丸6年。県が11年から約90億円かけて行ってきた災害復旧工事が完成。復旧だけでなく河道拡幅などの改良も行い、再び発生した際の被害軽減を図る。
 事業区間は入野(和佐~松瀬の約3・6㌔)、三十木(三十木~原日浦の約2・5㌔)、皆瀬(皆瀬~川原河の約2・8㌔)の3地区。
 90戸の浸水被害があった入野地区では4カ所で堤防を陸側に引く、「引き堤」工事を実施。河川の両サイドを掘削し川幅を広げ、護岸整備、盛り土を行い堤防を築いた。38戸が浸水した三十木では掘削で川幅を広げ、盛り土でかさ上げして護岸を整備。103戸が浸水した皆瀬では1カ所で引き堤工事を行い、堤防の高さもかさ上げした。
 災害復旧工事はすべての箇所で終わっているが、現在は設置した堤防の上部や背後部を整備しており、堤防の強度をより強くする。完成時期は来年度以降となっている。