由良町は、「日本のエーゲ海 白崎海岸を望む道」と題するウオーキングマップを作製した。美しい白崎海岸道路は、以前からウオーキングの場としても知られているが、昨年9月に新日本歩く道紀行100選「絶景の道」に認定されたことを受けて、一層観光面での誘客を図るのが目的。ウミネコ産卵地の巨岩「大碆(おおばい)」や万葉歌碑がある「白崎万葉公園」など、多彩な名所を紹介している。
 新日本歩く道紀行100選は、同紀行選考委員会(石原信雄名誉顧問)が認定。地域が誇る歴史文化や風情のある街並み、大自然が作り出した絶景などを体感できる道として、「歴史の道」「文化の道」「水辺の道」などのシリーズがあり、うち「絶景の道」の100選に白崎海岸が選定された。
 コースは大引の汐入橋バス停前出発で、県道御坊由良線を北上して県立白崎青少年の家下まで来たあと折り返し、白崎海洋公園を訪れる4・5㌔に設定。標準歩行時間は1時間40分となっている。
 マップはA4判の2つ折り、カラー。コース全体のルートを示すとともに、道中から望める名所を写真入りで紹介。毎年5月から7月にかけてウミネコが産卵のために飛来する大碆や石灰岩に刻まれた万葉歌碑がある白崎万葉公園、ダイナミックな自然の岩門「立巌(たてご)」、白い花と青い海が美しいコントラストを見せるスイセンの群生地、スヌーピーが寝そべっている姿に見える「十九島(つるしま)」などを説明している。ゴールの白崎海洋公園パークセンターでは、地元特産の土産品などを販売していることもPRしている。裏面には町内全体のマップを掲載して、戸津井鍾乳洞やゆらっと紀州、興国寺なども紹介している。1万部作製し、海洋公園など観光施設に配布した。
 白崎海岸のウオーキングでは、健康日高21推進協議会が健康増進を目的にしたマップを作製していたが、町担当課では「絶景の道に選ばれたのを機会に、観光に特化したマップにして観光客を呼び込めれば」と話している。