来年夏の参院選から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられるのを受けて紀央館高校(兒玉佳世子校長)は17日、県の「出張県政おはなし講座」を活用した選挙・投票の教室を開き、県選挙管理委員会職員が説明。選挙の大切さや模擬投票で投票所での手順を学び、選挙への関心を深めた。
 3年生170人が受講。選管職員は知事選の投票率が低下していることや年齢別では若くなるにつれ投票率が低くなっていることを紹介。若者が投票に行かなくなると、立候補者は投票率が高い高齢者に向けての政策を訴えるようになり、若者の声や意見が反映されにくくなることを説明。「生活や社会を良くするためにみんなの考えを反映させましょう」と投票を呼びかけ、選挙のチラシや演説で政策内容を理解し、自分の意思で投票することを求めた。
 模擬投票では、同校の教諭2人を立候補者に見立てて投票。周辺市町の選管職員が立会人や受け付けを務め、生徒たちは実際に投票入場券を記入して投票用紙と引き換え、それぞれ投票していった。木戸涼加さんは「投票の手順がよくわかりました。若者が選挙に行く必要性も理解できましたので、来年選挙があれば投票にいきたいです」と話している。
 来年夏の参院選では、現在の高校3年生、高校2年生の一部が投票可能になる。県選管によると県内の各高校から同教室の要請があり、日高地方では日高高校定時制がすでに開講。今後、他校でも開講予定となっている