全国的に多発する水害に備え、御坊市消防団(北村幸大団長)は30日夜、野口の日高川ゴルフ場駐車場で水防訓練を行い、団員たちが土のうの積み方を習得した。
 水害による被害の防止、軽減へ向け、技術の向上と体制の強化を図ろうと、初の訓練。全6分団230人の団員が集まり、2分団ごとに土のうを作って積み上げていった。水の流れに対して平行に並べる長手積み、その後ろに控えとして置く小口積みを用い、御坊と塩屋は基本的な「積み土のう」、湯川と野口は斜面に半円で並べる「月の輪」、藤田と名田はシートで積み土のうを強化する「改良積み土のう」の各工法を実践。それぞれ袋の縛り口が下流、住居側になるよう注意しながら素早く連係し、袋に20~30㌔の土を入れては運び積んでいった。
 終了後、玉置憲一消防長が「大変キビキビとした活動で連係もよかった。昨今、全国的に川の氾濫や土砂災害で甚大な被害が出るなか、当地域でも覚悟を持って知識と技術の向上に努めてほしい」と講評。北村団長は「万が一のときに役に立つ知識、技術。役立てる機会がないことを願うが、これからもよろしくお願いします」とあいさつした。
 この日、作った土のうは約250個。野口と塩屋の水防倉庫に備蓄しておく。