チームの打率、防御率のほか、得・失点、盗塁、本塁打のすべてがリーグ最下位ながら、なぜかAクラスの3位(8日時点)につけているわが栄光の阪神タイガース。チーム本塁打24本(同)は中田翔やおかわり君1人といい勝負だが、意外や意外、勝率は5割を超えて貯金もある。
 先のロッテとの交流戦をご覧になられたか。初戦は1点リードで迎えた最終回、和田監督は迷わず抑えのオ・スンファンを送ったが、多くのファンは「こいつ大丈夫かいな...」と思ったはず。二者連続三振で「あとひとり」の大合唱となっても、ファンの胸騒ぎは止まらない。根元、清田に連続安打を許し、鈴木に四球で満塁としたあと、角中に粘りに粘られ、まさかの逆転弾を浴びた。
 翌日は藤浪が快投を見せた。6回まで8点の大量援護で余裕の完封と思いきや、7回、先頭今江の右前への打球に対し、伊藤がいったん後退して前に出て、思いっきり後逸。記録はヒットという学童部C級大会のようなプレーに前夜の悪夢がよぎったか、一死後、二塁上本の失策で失点すると、続く2人の投手と3人で計8点を奪われた。
 この2試合で、ファンは10連敗ほどのストレスがたまった。しかし、雨で一日休んだあとの6日の日ハム戦は、開幕7連勝中の剛腕大谷に1―0で黒星をつけて3連勝。強いのか弱いのか、いや、決して強くはないが、株価が上昇しても実態経済が上向かないアベノミクスとは逆で、順位は好位置をキープしている。
 一方、同じ在阪のオリックスは大型補強に成功しながら、開幕から最下位を独走し、森脇監督が実質「解任」の休養に入った。支持率乱高下が続く和田内閣も、ロッテ戦のファミスタのような試合が続けば、シーズン中の総辞職もありえる。  (静)