先日、日高地方で紀の国わかやま国体の競技が行われる御坊、日高、印南、みなべ、日高川の5市町が初の合同会議を開いた。それぞれ宿泊地、輸送交通、駐車場の確保などで情報交換。今後、JR御坊駅での合同の総合案内所開設などで協力もしていくことになった。このように行政の枠を超えて国体を盛り上げていくことは、いい姿勢だと思う。
 情報交換の中で驚いたのは、市町ごとに予算が大きく違うこと。すでに社会面で紹介したが、最も高いのは日高川町の2億9600万円で、最も低いのは日高町の3900万円。こんなにも格差がある。競技によって準備する設備などが違うためで、言い方が適切かどうか分からないが、予算のかかり方で運、不運があるようだ。新年度予算編成が終わっているので、いまさらかもしれないが、各市町の枠を超えて一丸となって国体を盛り上げていくという意味で、一度予算を持ち寄って均等割すればよかったのではないかとも思う。さらに言えば、国体競技が開催されない周辺町も宿泊施設などで少なからず国体の恩恵はあるのだから、相応の負担をしてくれてもよかったかもしれない。とは言うものの、JR御坊駅の総合案内所で地元PRの観光パンフレットなどを配布する際には、5市町の分だけなどと〝せこい〟ことは言わず、日高地方全体でPRすべき。よく言いわれるように観光は点ではなく、面で推進するものである。
 あと一つ気になったのが、各市町のボランティアの人数。御坊市と日高町が極端に少ない。いろいろ話が飛んでしまったが、とにかく行政や地域住民が一丸となって国体の成功を目指すよう期待している。 (吉)