日高高校創立百周年を記念して同校百年史編集委員会(寺井滋委員長)が作製を進めていた「日高高校百年史」が完成した。同校初の記念誌で、執筆には元教諭や卒業生らが参加。大正3年の日高高等女学校から現在に至るまでの100年の歴史が記されており、約11年の歳月をかけて作った全689ページに及ぶ苦心の結晶。記念誌発行をもって昨年から続いてきた百周年記念事業が終了した。
 記念誌は冒頭数ページはカラー版で、校歌、現校舎や歴代校舎、歴代校長、百周年式典の写真などを掲載。続いて通史編では現教諭や元教諭、卒業生ら31人が執筆し、手記で12人が参加。日高高等女学校・日高中学校設立までの日高地域の教育から始まり、日高高等女学校の創立、続いて日高中学校の創立で、日高大空襲や学徒動員など戦時中の厳しい教育環境なども記されている。このほか日高工業学校、日高高校、定時制、中津分校などのこれまでの出来事やクラブ活動などを掲載している。
 寄稿編では高等女学校22人、日高中学校13人をはじめ86人の卒業生が投稿。横浜への学徒動員、学友の爆死、終戦前後の学校生活などをはじめ、野球や駅伝に打ち込んだ日々、人生のターニングポイントとなった担任との出会いなど思い出をつづっている。このほか卒業証書などの資料や年表を掲載している。
 同校百周年実行委員会の山下眞玄委員長は「11年の歳月を経て発刊となりました。ぜひ全体に目を通して100年の歴史を実感してほしい」とし、これまでの記念事業を振り返り「主に8つの事業に取り組んできましたが、ご寄付をいただいた皆さんをはじめ、多くの協力して下さった方々に感謝しています」と話している。
 記念誌は3000部発刊。関係機関や記念事業協力者に配布、予約者へ販売するほか、3月中に一般向けにも販売。1冊4000円で希望者は3月中の月、水、金曜日の午前中に同校同窓会事務局℡0738⑳1353。