県高校柔道新人大会(第37回全国高校柔道選手権大会、第56回近畿高校体重別選手権大会、第56回近畿高校柔道新人大会の各県予選兼ねる)が15日から17日までの3日間、和歌山ビッグウエーブであり、女子の部団体戦で紀央館が3年連続6回目の優勝。第37回全国高校柔道選手権大会(来年3月20・21日、東京都)の出場を決めた。日高地方勢では箕島男子の波戸真一(2年、御坊市)、北田雄海(1年、美浜町)の両選手も団体戦優勝を飾り、来春の全国切符を手にした。
 男女団体戦、個人戦各7階級で熱戦を展開。団体戦は優勝校が第37回全国高校柔道選手権大会、上位6校が第56回近畿高校柔道新人大会(来年2月1日、奈良県)へ。個人戦はベスト4が第56回近畿高校体重別選手権大会(来年1月24日、兵庫県)に、それぞれ県代表として出場する。個人戦の全国大会県予選については来月14日に行われる。
 女子の部団体戦には6校が出場。紀央館は先鋒・阪部りり子(2年)、中堅・山本七海(同)、大将・松田なみき(同)、控え・上東未来(1年)、同・小松華(同)の5選手がメンバーで、粉河と熊野をいずれも3―0で破って予選リーグを通過。予選リーグ上位4校で争われる決勝トーナメントでは初戦で耐久を3―0で下し、決勝では箕島を2―0で退けた。
 紀央館女子は、この春の全国大会の団体戦で3位入賞を果たした3選手がレギュラー。決勝で1選手が引き分けただけと全国レベルの技とパワーで他を圧倒し、実力の違いを見せつけた。大将の松田選手は「みんなが自分の役割をきちんと果たせました」と笑顔いっぱいに振り返り、来春の全国大会へ向けては「今度は優勝、準優勝を目指していきたい」と力強く抱負。松村遥香監督は「全国ではマークもされると思いますが、一つでも多く勝ち星を積み重ねられるように頑張ってほしい」と期待を込めた。
 個人戦の紀央館女子勢は48㌔級で安土友奈(1年)、小久保夢(同)の両選手が3位。52㌔級で阪部選手が優勝し、57㌔級で上東選手が2位に入った。63㌔級では山本選手が優勝、70㌔級は榎美祐選手(1年)が2位。78㌔級では松田選手が優勝を決めた。
 男子の部団体戦は13校が熱戦を展開。5選手による勝ち抜き戦で、箕島は桐蔭を5人残し、那賀を3人残しで破って予選を通過。上位8校による決勝トーナメントでは初戦で神島、準決勝で熊野をともに5人残しで退け、決勝は和歌山北を1人残しで下した。
 波戸選手は和歌山北戦に先鋒で出場。小内刈りや背負い投げなどで攻め立てた。惜しくもポイントこそ奪えなかったが、引き分けて次鋒につないだ。北田選手は次鋒で那賀戦に出場し、1勝1引き分け。中堅選手との初戦は大内刈りや寝技で積極的に攻めて優勢勝ち(指導3つ)。次の副将選手との対戦では引き分けて、チームの勝利に貢献した。全国大会に向けて波戸選手は「体は小さいけど、大きい選手を相手にしても一本取るつもりで挑みたい」と闘志を燃やし、北田選手は「積極的に攻める柔道で、チームの勝利につなげられるように頑張りたい」と意気込みを示した。両選手は個人戦でも大活躍。波戸選手は男子66㌔級で優勝し、北田選手は90㌔級で3位に入賞した。
 その他、日高地方関係では女子52㌔級で波戸光選手(箕島1年、御坊市)と西あす佳選手(耐久1年、日高川町)が3位。同78㌔超級で三原珠梨香選手(日高中津1年)が2位に入った。