日高高校(上田優人校長)の創立百周年記念事業アジア高校生フォーラムの全体会が15日、御坊市民文化会館で開かれ、日本含む17カ国・地域の高校生がアジアの観光、環境、文化で意見交換。各国の高校生が自国の取り組みや課題をプレゼンしたほか、質疑応答では積極的に意見を出し合い、アジアの明るい未来へ心を一つにした。
 参加したのはインド、インドネシア、カタール、カンボジア、タイ、韓国、台湾、中国、トルコ、ネパール、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、香港、マレーシア、モンゴルの16カ国と日本。最初に上田校長が「アジアはそれぞれの国、地域で様々な問題を抱えています。しかし若者にはそれらの課題を乗り越え、友好な関係を築き、明るい展望を開く『知恵』と『夢』を持っていただきたい」とフォーラム開催への思いを話し、また外務省や大使館、JICA関西、和歌山大学などの協力団体に感謝。同校の生徒でつくる「アジア高校生フォーラム実行委員会」の三倉茉裕子委員長(2年)は「フォーラムはゴールではなく、今回結ばれた絆をアジアの将来を考えていくきっかけにしましょう」とあいさつした。
 最初のテーマは環境。特別報告で宮城県の石巻高校と仙台育英高校の生徒が被災後の取り組みなどで話した後、環境を担当する各国の高校生が発表。フィリピン、インドネシア、マレーシア、カタール、トルコの高校生がそれぞれ台風、洪水などの自然災害、FIFAワールドカップへの準備など、スクリーンを使ってプレゼン。日高高校の生徒も地震についての考えを述べた。各プレゼンのあとには質疑応答があり、発表者らは積極的に質問し、知識を深めていた。フォーラムは最初のあいさつからすべて英語で行われ、傍聴していた日高高校生らは海外の高校生の英語レベルの高さに驚きながらも一生懸命聞き入っていた。午後からは観光、文化で発表したほか、総まとめ、閉会セレモニーなどを行った。