みなべ町晩稲、梅加工業「紀州ほそ川」で、外国人らがワーキング・ホリデーを活用して梅の収穫作業を行っている。
 ワーキング・ホリデーは、外国人が訪問先の国で滞在期間中に一定の就労ができる制度。訪れているのはドイツのローマン・ヘンゼルさん(26)とシュテファン・バルテルさん(26)、オーストラリアのエミリー・ディックスさん(18)、フランスのフローレン・オードランさん(26)の4人で、オードランさんの友人の渡辺萌さん(32)=山梨県=も一緒に訪問。今月10日から働いている。仕事の内容は梅拾いなど。同社事務所の近くにある古民家「梅仙庵」で共同生活を送っており、今月末まで過ごす。バルテルさんは「日本語を学ぶため、昨年10月から日本に来ている。和食や温泉も好き。日本では自然豊かな田舎でアルバイトをしたいと思っていた。梅収穫はしんどいけど、来てよかった」と笑顔で感想を話し、同社の細川清会長(63)は「忙しい時期なので助かっている。みんなが帰国して、母国で梅をPRしてくれればありがたい」と話している。
 一方、同町晩稲の梅の里自然農園(勇惣浩生代表)では高知大学の学生古谷陽介さん(25)が梅収穫作業を手伝っている。古谷さんは紀州ほそ川でワーキングホリデー中のヘンゼルさんの知り合いで、みなべ町で一緒にアルバイトすることにしたという。毎日午前7時から午後4時ぐらいまで、梅拾いやネット張りなどの作業に汗を流す。外国人たちと同じ梅仙庵に泊まり、一緒に生活を送っている。古谷さんは「急斜面で行う作業などは大変だが、とても楽しい」、勇惣代表も「働き手がほしい時期なので、とても助かっている」と話している。