県が平成14年度から約70億円を投入して進めてきた切目川ダム関連の国道425号上洞~田ノ垣内間約3・6㌔の付け替え工事が間もなく完成し、26日から全面供用を開始する。地元真妻では開通に合わせて特産の千両をPRする看板を設置。交通量増加に伴う、地元の盛り上がりに期待している。
 看板は千両と南高梅を栽培・インターネット販売をしている農業阪田明さん(56)を中心に、地元住民らが協力して製作。場所は上洞地内付け替え国道の上洞新橋東詰め付近。1・8㍍四方で、赤や黄色の千両のイラストを描いており、オレンジ色の大きな文字で「真妻の千両」と記している。
 阪田さんは平成7年に大阪からUターンし、千両と梅の栽培を始めた。国道開通に伴い、交通量増加が期待される中、真妻が西日本有数の千両産地であることをPRしようと看板設置を決め、26日の開通式までに仕上げようと1月上旬から作業に取り掛かかった。設置には多くの地元住民も賛同。自動車整備業者からは溶接作業を協力してもらい、建設業者からはクレーンによるつり上げなどで作業に参加してもらって、最後に阪田さんがイラストを描いた。看板は国道沿いにあり、通行人から目立つようになっている。阪田さんは「多くの皆さんに協力していただいたおかげで作業も進み、費用もあまりかからず作ることができて感謝しています。国道開通で交通量が増え、また26日の開通式にも多くの方が来られると思いますので、この看板を見て真妻の千両のことを知ってもらいたい。自分自身もこの看板を見て栽培のモチベーションを上げていきたいです」と話している。
 付け替え工事は、田ノ垣内地内の弥栄橋付近から上洞地内の川又との境界付近までの全長約5㌔。既存の道路は幅員が狭く、見通しの悪いカーブも多かった。工事では幅員5・5㍍の2車線にしたほか、直線でつなぎ全長3・6㌔まで短縮。22年8月に田ノ垣内地内の弥栄橋付近から高串トンネル東側までの1・3㌔、25年10月に真妻郵便局付近までの1・9㌔を供用開始。残る川又までの0・4㌔が26日に開通し、全面供用開始となる。
 開通式は午前10時から上洞地内の旧稲田商店付近で行われ、仁坂吉伸知事や二階俊博代議士、鶴保庸介参議院議員、地元関係者らが出席。万歳三唱やテープカット、くす玉開放、もちまきなどを予定している。供用開始は同日正午からとなっている。