二階俊博代議士(74)=当選10回=の国会議員在職30周年記念祝賀会が21日に南部ロイヤルホテルで開かれ、和歌山3区の政財界から320人が出席した。発起人代表で柏木征夫御坊市長は「地方を元気にするため一層の活躍を」と期待。二階代議士は「与えられた時間はそんなに長くあるわけではないが、誠実の限りを尽くして郷土発展のために働く」と誓いを新たにしていた。
 最初に柏木市長は「祝賀会は3区の4市長と町村会長が発起人となり、開催させていただいた。高速や港湾整備など二階先生のご活躍は皆さんもご存知の通りで、先生への感謝の気持ちを込めて祝いたい」とあいさつ。仁坂吉伸知事は「二階先生は和歌山県にとって最大の誇りである大政治家」、鶴保庸介参議は「私が学生のころから指導をいただいている師匠」などとたたえた。
 新宮商工会議所女性会の太田京子会長から花束を受け取った二階代議士は「皆さまの並々ならぬお世話に対して心の底からお礼を申し上げたい。いまから30年前、決して簡単な政治情勢ではなく、難しい選挙だった。しかも1回当選しただけではダメで、とにかく2回は当選させていただこうという気持ちだった」と振り返り、「当時、同期は五十数人いたが、いまは5、6人だけとなった。ふるさとのために少しでも役に立ちたい。まだ思うような実績、成果を上げるところまでいっていないが、皆さんと力を合わせて紀伊半島の発展に努力したい」と決意を示した。また、国土強靭(じん)化基本法にも触れ、「無駄な公共事業をするためだと批判の声もあるが、事前防災は大変重要。何よりも和歌山のために働き、批判されようとも、私にとってはそれが勲章だ」とし、「成立を受けてまず県がどう対応するか決めてほしい。次に市町村も考え、みんなで協力して最優先で対策を講じていこう」と奮起を促した。このあと、乾杯して和やかに歓談した。
 二階代議士は昭和36年中央大学法学部卒。故遠藤三郎元建設大臣の秘書を務めたのち、和歌山県議会議員2期を経て昭和58年12月18日に衆議院に初当選。以後、経済産業大臣や自民党総務会長など要職を歴任し、現在は衆議院予算委員長を務めている。