来年4月30日に任期満了を迎える日高川町議選は、8日に開かれた選挙管理委員会で4月15日告示、20日投開票と決まった。平成17年5月の日高川町誕生後3回目の選挙で、今回から定数が現在の16から12に削減。現時点では、現職の大半が出馬する意向だが、一方で出馬へ消極的な現職や新人のうわさなどある不透明な情勢。現職、新人とも本格的な動きは年明けとなりそうだが、4人削減しての選挙戦だけに激戦は必至で、今後の動向が注目される。
 定数削減を争点に戦った候補者がいた前回とは異なり、今回はこれといった争点が見当たらない選挙。大半の現職は出馬の構えを見せており、本格的な動きは年明けだが、すでに選挙準備を進めつつある。定数削減による激戦を予想して、すでに勢力的にあいさつ回りを展開するなど臨戦態勢を整えている現職も見られる。一方で、川辺、中津、美山の各地区に出馬へ消極的で引退の可能性を示唆する現職もいる。ただ「地域のことやこれまでお世話になった支援者の気持ちもある。相談した上で決めたい」、「引退の方向だが、地域に誰も議員がいなくなるようなら出馬する」と話すなど流動的で、態度決定は地元区の寄り合いなどがある年明け以降となりそうだ。新人などについてはいまだ名乗りはないものの、川辺地区などでうわさがあるほか、議員がいない地域などでの擁立も十分に考えられる。
 定数16で争った過去2回の選挙戦は、1人オーバーだった平成18年の最下位が294票、2人オーバーだった前回の最下位は306票。これまで350票を目標に300票台で滑り込みという戦いとなっていたが、今回から定数が4人削減の12となるためボーダーラインが一気にアップ。出馬を決めている一部現職からは「候補者数にもよるが、400票はほしい」と危機感いっぱいの声が聞かれる。前回では告示直前に名乗りを上げた新人2人が2位当選、最下位当選を果たすなど躍進があっただけに、出馬の意思を固めている現職も情勢しだいでは態度を変更する可能性があり、現職、新人とも動きに目が離せない状況となっている。