みなべ町晩稲、梅加工業の㈱紀州ほそ川(細川庄三社長)は、ご飯を和える液体調味料「※(おこめ)おいしくなる梅」を開発。東京で開かれた農林水産省ジャパンフードフェスタ「地場もん国民大賞」に出展し、特別賞を受賞した。梅酢がベースで、ご飯がきれいなピンク色に染まる。味は梅の酸味をほどよく抑えており、同社では「健康にもいいし、子どもの弁当づくりにも活用できる」と話している。
 梅干しを製造する工程で発生する梅酢をベースに、カツオだしや昆布だしで味を調えた。ピンクのきれいな色は天然色素のシソで、合成着色料は一切使用していない。炊き上がったご飯に注いで使用する。分量の目安は茶碗1杯(0・5合)に大さじ1杯(15㍉㍑)程度。
 「地場もん国民大賞」は、全国各地の農林水産物や加工食品が集う食の祭典。全国から500点以上の応募があり、1次審査(書類審査)で100点に絞られ、さらに2次審査(実食審査)で20点が選ばれた。最終審査は交流サイト「フェイスブック」と東京丸の内での一般住民の試食投票。特別賞審査は「大雁」総料理長の秋山能久さん、演出家のテリー伊藤さん、俳優の辰巳琢郎さんら11人が行った。紀州ほそ川は「※おいしくなる梅」を使ってご飯をつくり、梅肉や金山寺味噌を加えて大葉で巻いたおにぎりにして出展。特別賞の「柴田陽子(ミラノ万博レストランプロデューサー)賞」を受賞した。
 同社は「ご飯がきれいなピンク色に染まります。子どものキャラ弁にも最適です」と話している。