去る8日、近畿地方も梅雨が明けた。じめじめとしたうっとうしい雨空は解消されたが、その後は強烈な暑さ。県内の各所でも連日30度を越える真夏日が続いている。保育園や小学校などではプール開きが行われ、海水浴場もにぎわい始めた。地方気象台によると、ことしの夏は平年よりも気温が高くなりそうだという。しかし、これだけ暑い日が続くと怖いのが熱中症。すでに全国的には死者が発生し、日高地方でも梅雨明けから数人が救急車で運ばれている。
 梅の業界関係者によると、「夏が暑ければ暑いほど梅の消費が伸びる」と昔から言われているという。その要因は、熱中症の予防、食品を腐りにくくする殺菌効果、夏バテ防止などに効能があると言われているためだ。特にこれからの時期は重宝し、まさに夏にぴったりの食材といえるだろう。加工業者にとっては、このうだるような暑さの中にも心地よさを感じられるのかもしれない。
 ところで、今月22日は土用の丑の日。この日にウナギを食べるという習慣が始まったのは江戸時代に遡り、蘭学者である平賀源内が知人の繁盛しないウナギ屋を盛り立てるために、「本日、土用の丑の日」と書いて店先に張り紙をしたところ繁盛をしたそうだ。以来、全国的にウナギを食べることが定着。滋養強壮効果がある食材でもあり、夏バテ防止の意味合いも含まれているという。
 しかし、ことしはそのウナギが昨年に続いて高騰、小売店などでは高い価格が付けられている。ことしはウナギの代わりに、経済的に安価で機能性もウナギに劣らない梅干しを食べてみてはどうだろう。   (雄)