日高郡町村会(会長・畑中雅央由良町長)の定例会が10日に振興局で開かれ、高速印南SAを運営する日高観光物産センター㈱の社長を務める小谷芳正みなべ町長から、同SA上り線施設のリニューアルで報告があった。既設の施設は売店と食堂が一体となっているが、平成27年の紀の国わかやま国体での利用客増を見込んで、レストランを別棟で新設する。
 印南SA上り線施設は、平成17年7月に完成。売店や食堂、自動販売機があり、1年間通して多くの利用客が訪れ、運営収支は黒字となっている。小谷町長は「平成27年の国体ではさらに利用客が増えると予想されている。いまの売店と食堂が一体となった施設では手狭で、ごった返す。別棟でレストランを建設しようと計画している。上り施設は国体の年にオープン10周年の節目の年を迎える」と説明した。詳細は未定だが、レストランの建築面積は175平方㍍の規模を予定。近く建設用地を所有している西日本高速道路㈱と独立行政法人債務返済機構に交渉していく。完成時期については国体が催される27年のゴールデンウイーク前を目指す。
 町村会に出席した各首長は日高観光物産センターの株主となっていることから、今回の定例会の場で小谷町長が報告することになった。日裏勝己印南町長からは「地元農業者がSAの売店に農産物を出品しやすいようにしてほしい。現行では手数料が高く、農業者にとって苦しい」との要望もあった。定例会では県危機管理監の木村雅人氏から県の防災対策で説明も受けた。県議会の花田健吉副議長、冨安民浩県議に、この日まとめた県への各種要望も説明した。