「パズドラ」「ドリランド」「ガンマス」など...携帯電話のアプリゲームである。アニメやスポーツ、戦国時代、恋愛ものなど多彩なジャンルがあり、携帯で遊べる手軽さと無料というので広い世代に人気がある。
 しかし、いまこのゲームアプリが大きな社会問題になっている。ゲームをすること自体は無料だが、例えば強いキャラクターやアイテムを手に入れるために、課金システムがある。自分が納得して無理しない範囲ならいいが、ついつい限界を超えてしまう魔力というか、落とし穴がある。子どもが知らず知らず何万も使ってしまうケースや大人も歯止めがきかず、毎月数十万や100万円を超える重課金をしてしまう人も。
 たかが携帯ゲームにどうしてそんなに金を使うのか。ゲーム内ではオンラインで他のプレーヤーと競ったり、協力したりするイベントがあり、射幸心をあおられる。また、欲しいアイテムは課金すれば確実に手に入るのではなく、一定の確率で手に入る「当たり物」。その確率は1%未満など異常に低く、どうしても欲しい場合、課金がかさむ。さらに、問題はその課金方法。すぐ現金は必要なく、ゲーム内で現金に変わるコインを購入すればいいだけで、その購入費用はのちのち毎月の電話料金に加算されて請求が来る。だから、金を使っている感覚がマヒし、気付いたときには多額の請求が来て大変なことになる。
 このため昨年は一部の課金システムに法律で規制がかかった。しかし、まだまだ抜け道があって課金システムは拡大している。法律でもっと規制をかけることが必須だと思うが、課金はあくまで自分の意思。ゲームをする側は十分に落とし穴を理解して楽しむべきだろう...と自己啓発も兼ねて言ってみた。(吉)