車を運転中、道沿いの店や看板が気になって、 ふと目を前に戻すと、 前方を走っていた車が目の前に止まっていて思わず急ブレーキを踏んだという経験は、 ドライバーなら一度はあるのではないだろうか。 筆者も車に乗り始めたころ2度ほどあり、 大きなブレーキ音とともに車が前のめりになり、 生きた心地がしなかったことを覚えている。 それからはわき見をしないことはもちろんだが、 とにかく車間距離を広めに開けるよう心がけているが、 こういった事故は一瞬の気の緩みで起こるので、 これからも油断できない。
 最近では、 車が前方の車を感知して自動で止まるシステムが標準装備だったりオプションで選べる。もっとも昔からあったらしいが、最近よくテレビCMなどで出てくるので、興味を持っている人も多いだろう。先日、来年発売する車を取材した際にいろいろ教えてもらったのだが、前方に付いたレーザーやカメラで追突を判断するという。 追突防止だけでなく、 高速道路では前方車をハンドル操作を除き自動追尾し、 車間距離や速度を一定に保ち、 前方車との間に他の車が割り込んできたときも対応できるというので驚きだ。
 このほかスマートフォンを使って決まった時間に空調を起動させあらかじめ車内の温度を調整したり、 エンジンで発電して非常用電力にできるなど、 最近の車の進化には目を見張るものがある。 そのうち運転自体も自動になって、 手動で運転していたことが驚かれる時代が来るかもしれない。 ただ結局のところ本当に安全かどうかは乗る人次第になるのだろう。 技術とともに、 人の安全意識も進化しなければならない。   (城)