生徒数が減少しているみなべ町の中学校の統合問題を考える会合が20日、 高城地区の住民を対象に開かれ、 高城中保護者ら約60人が意見を交換した。 隣の清川中保護者らから 「高城中との統合を進めたい」 という声が上がっているのを受けて開催。 高城地区でも 「清川中との統合に早急に取り組んでいくべき」 という意見が大半を占め、 統合に向けて大きく前進した形となった。
 町内の生徒数は減少の一途。 本年度は4校 (南部、 上南部、 高城、 清川) 合わせて418人だが、 12年後の平成36年には約100人減の314人になるという。 特に山間部の清川中は本年度の全校生徒が24人、 高城中でも47人と少ない状況で、 クラブ活動などで支障を来し始めた清川中の関係者らはいち早く中学校の統合について検討を開始。 ことし5月の会合では、 地域住民へのアンケート調査などを基に 「高城中とできるだけ早い時期に統合したい」 という意見を集約した。 こうした声に対し、 教育委員会は6月に開いた定例会で 「清川は高城との統合を望んでいるが、 高城の保護者らの考えが把握できていない」 との声が出たことから今回の会合が開かれた。
 教育委員全5人が出席。 石橋勝教育長が減少している生徒数の推計やこれまでの経過などを説明。 出席者からは 「統合は避けては通れない。 高城と清川の2校が統合しても8年後 (平成32年) には生徒数が50人を割ることになるが、 その時点で再び統合を考えるべき。 取りあえず2校で進めるのが先決」 などと推進を支持する意見が大半を占め、 統合を否定する声はなかった。 中には 「生徒が好きなクラブができるように、 統合をお願いしたい。 クラブ活動のための運行バスの導入も検討してほしい」 という要望も聞かれた。
 教委では今回の会合で出た意見を踏まえ、 今月26日に開かれる定例会で正式に方向性を決定する。 2校の統合の方針が決まれば、 年内にも新中学校の校歌や制服などを検討する実行委員会を立ち上げたい考え。 早ければ来年の3月議会に条例改正を上程し、 最短では26年度からの統合が可能だという。