16日にJRのダイヤ改正が実施され、北陸新幹線の金沢―敦賀駅間が開業。新幹線停車駅が新たに6駅誕生し、この日は各駅で開業式が行われた。地元の人たちの期待がニュースの映像や写真からも伝わり、希望ある未来へ走り出したという印象。これを足掛かりに、一日も早い北陸の復興につながればと思う。

 特に福井県は新幹線がはじめて開通した。地元では延伸開業に合わせ、商業施設のオープンやさまざまな旅行ツアーが企画され、おもてなしムードが高まっている。

 私も以前、福井市に旅行に行ったことがある。福井駅前は新幹線駅開業に向け広範囲で再開発が進められており、駅ナカには大きな土産物屋やカフェなどがあり、駅としては和歌山駅よりも大きい印象を受けた。出口は西口と東口があり、市街中心部に出る西口は、商業施設が一体となった高層ビルと駅前ロータリーがきれいに整備。タクシーや路面電車の乗り口もあり、市街地へ出る路面電車の光景は活気があった。そして福井といえば恐竜。西口には恐竜広場もあり、実物大の動くモニュメントが3体設置。人々は足を止めスマホで写真を撮っていた。新幹線の乗り場が近い東口は、延伸開業に合わせさまざまな施設がオープン。歴史とデザインが融合したスタイリッシュな景観の駅舎が話題だ。

 やはり、新幹線がもたらす観光やビジネスの経済効果への期待はすごいものがあると感じる。ある試算では、福井・石川両県に年588億円の効果があると見込まれているそう。前回この欄で、新幹線への乗り換えが増えるため関西人にとっては心理的距離が遠くなりそうと述べたが、そんな不安もどこ吹く風だろう。とにかく福井はいい所だったので、たくさんの人に訪れてもらいたい。(鞘)