新属・新種と判明した和歌山滄竜の化石について説明する研究チームのメンバー

 恐竜が生きた中生代白亜紀後期の海に生息し、2006年に有田川町で発見された大型海生爬虫(はちゅう)類・モササウルスの化石が新属・新種であることが判明した。

 県立自然博物館(海南市船尾)などの研究チームが13日、同館で記者会見し、背びれが存在した可能性、頭骨より大きい脚ひれなど世界初を含む希少な特徴の数々が確認されたことを説明。

 研究チームは大きな翼を意味する「メガプテリギウス」と、和歌山で見つかったことにちなみ、学名を「メガプテリギウス・ワカヤマエンシス」、通称は「ワカヤマソウリュウ(和歌山滄竜)」と命名。化石個体を新属、新種とする論文は英国のロンドン自然史博物館が発行する学術誌に掲載、公開されており、今後の研究を進展させる世界的に重要な業績が和歌山から発信された。