新型コロナウイルスも地方を中心に落ち着いてきた。飲食店などには人が戻ってきたように感じるが、それでもまだスーパーなどではほとんどの人がマスクで対策しており、第二波への警戒意識は保っているようには感じる。このまま終息してくれることを願うが、専門家の間では、インフルエンザのように毎年冬に流行する季節性ウイルスになる可能性があるという。ワクチンや治療薬の開発も進むと思うが、いったん収束しても、今冬に再び同じように外出自粛などとなる可能性は否めない。また今後、同様に未知のウイルスが発生する可能性もあり、対応できる体制を整えておく必要があるだろう。

 そんな中、日高地方の一部の高校では生徒が2グループに分かれて授業を受ける分散登校が始まり、小中学校でも登校日の日数が増えてきた。このまま6月から通常授業に入る見通しだが、教育現場でも今後を見据えたウイルス対策を準備する必要がある。

 高専や高校では休校中、ビデオ会議システムを使ったオンライン授業を実施したり、小学校では教諭が学習の仕方を撮影した動画を配信するなど、ネットを活用した教育に取り組んできた。学校によって対応が異なるため、いち早くオンライン授業を開始したところとそうでないところでは、子どもたちの学習に不公平が生じている。

 今回は突発的だったため対応に差が出たが、今後同様のことが発生した場合、そういうわけにもいかない。授業のデジタル化だけでなく衛生的な対応など課題はほかにもあるが、今回のコロナを機に教育現場にも大きな変化が必要になるだろう。(城)