6日から15日まで10日間、春の全国交通安全運動が行われた。日高地方では今年、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、交通安全大会や街頭啓発は中止。御坊署で初日に出発式があり、交通事故をなくする県民運動日高地方推進協議会や同御坊市民運動推進協議会、各町は啓発物品を自由に取ってもらう形で意識高揚を図った。

 期間中の死傷者を伴う事故は全国で7645件。前年の同じ期間よりも26・3%少なかった。前年の運動は統一地方選の関係で5月にあり、単純に比較できないが、過去10年間の同じ期間の前年との増減幅は、2・2%増から16・3%減までの間で推移。大幅減少だろう。新型コロナウイルスの対応で、7日に緊急事態宣言の対象となった東京都では、事故が452件と前年同期比で53・1%減。和歌山県も22・6減となっており、全国的に外出自粛要請が影響した可能性があると思う。

 そんな運動のスタートとほぼ同時期のこの春から、御坊署に白バイ1台が新たに配備され、昨年の1台目と合わせて2台体制になった。昨年1年間の人身事故件数は、前年と比べて32・4%の大幅減少。白バイの配備が一つの要因とみられており、機動力を生かした取り締まりや姿を見せる警戒で、さらなる事故の未然防止に期待されている。

 同署によると、ドライバーは白バイを見ると、緊張感や集中力がアップ。確かに交通ルールを守る意識が高くなる。実際に見なくても話を聞くだけで効果はあるのではないだろうか。春の交通安全運動で和歌山県は、全国の重点3項目に「飲酒運転の根絶」と「横断歩道における歩行者優先の徹底」を加えて展開。運動は終わったが気を緩めず、安全運転を常に心がけよう。(笑)