9日に長女の小学校の入学式に出席したのだが、やはり新型コロナウイルス感染拡大への対応がしっかりとられていた。新入生、保護者の椅子の間隔は十分に開けられ、式も来賓の出席、祝辞などはなく時間を短縮。終了後にはいろんな手続きの説明をしてもらったが、ほぼ配布物の確認のみ。人が集まる時間は1時間以内とされているようで、少しせわしない娘の小学生初日となった。

 取材に行った学校の入学式では、入り口で手のアルコール消毒をするのはもちろん、普通なら国歌斉唱のところが「国歌演奏」に変更されていた。知り合いに聞いた話では新入生の名前が一人一人呼ばれるときの返事が禁止され、いつもより静かに行われたところもあったという。命にかかわることなので感染防止対策は万全の上に万全を期した方がいいに決まっている。ちょっと大げさなどとは決して思わず、素直に理解を示したい。

 学校では、みんなが新しい一年の始まりを迎える。未知のウイルスの影響はいつまで続くのか全く分からず、学校運営も最新の情報に即応しながら手探り状態で、これまでにないやり方で進めていくしかない。最悪、子どもたちが楽しみにしている運動会や遠足、修学旅行が中止の場合も予想されるが、その時々でベターな道を選択、判断していくしか仕方がないだろう。

 言い古されたことだが「ピンチはチャンス」。こういう経験は一生に一度あるかどうかの大事であるのは間違いない。子どもたちも中学生、高校生くらいになれば万一のときに社会の一員として自分に何ができるかを考える機会になり、この体験は無駄にならないはず。何事も前向きにとらえていこう。(賀)