日高町と同町シルバー人材センター(湯川正雄理事長)が、空き家等の適正な管理の推進に関する協定書を締結した。町内で増加傾向にある空き家対策の一環で、同センターが空き家の見回りや草刈りなどの管理を行う。環境の保全や空き家の老朽化に伴う危険防止はもちろん、適正な管理が行われることで有効活用にもつながると期待されている。

 町内の空き家はことし3月末で317軒。町では県の空き家バンクに登録して有効活用を進めているが、登録物件はまだ一部だけ。このため、所有者に代わって空き家の適正な管理を行ってもらおうと、同センターの力を借りることになった。

 協定書によると、対象となるのは町内の空き屋と空き地で、衛生上有害、景観を損なっている、生活環境の保全を図るため放置することが不適切であるなど、管理不全の状態となっていること。町側は空き屋などの所有者から管理について相談を受けた場合は、同センターの業務を紹介。町広報やホームページなどで業務のPRも行う。同センター側は、依頼があれば空き屋の点検を行い、不具合箇所があれば写真を撮影し、補修の見積もりも行う。主な業務は草刈り、清掃、樹木の伐採、剪定(せんてい)、不法投棄、ポストの確認など。要望を受ければ蛇口から水を開放し、配管内のさび水の除去も行う。見回り点検利用料金は1回2500円。

 町外に住んでいて適性に管理できず困っている空き屋の所有者らには朗報で、きれいに管理することで賃貸や売買につながる可能性もありそうだ。