御坊市観光協会(古久保恭一会長)は27日、観光功労者表彰の受賞者を発表した。いずれも長年にわたり寺内町や熊野古道の語り部として観光振興に尽力している湯川町富安、塩路正さん(74)と同町小松原、谷川節子さん(72)の2人で、語り部としての受賞は初めて。表彰式は、6月2日午後1時半から市役所で開かれる同協会総会の席上で行われる。
 塩路さんは、昭和61年から紀州語り部登録を行い、29年間にわたり市内の熊野古道や寺内町の語り部に従事。新たな語り部の育成にも講師として尽力し、観光客受け入れ態勢の強化にも力を入れている。ここ数年、語り部での案内者数は22年44人、23年178人、24年117人、25年36人、26年178人。受賞に際して「足で勉強してきたことが案内に役立っている。それが評価されたと思うとうれしい」と話している。
 一方、谷川さんは南紀熊野21協議会の熊野古道ガイドとして主に中辺路を案内し、平成14年に紀州語り部にも登録。熊野古道や寺内町の語り部として従事するとともに、市外でも精力的に活動しており、熊野古道全域を案内できる数少ない語り部の一人となっている。ここ数年の案内者数は22年483人、23年424人、24年31人、25年201人、26年102人。受賞には「びっくりしています。語り部として表彰していただけることがうれしい」と喜んでいる。