来年5月1日に誕生10周年を迎える日高川町で19日、シンボルとなる「花」、「木」、「鳥」と町民憲章が決まった。花は町内に日本一長い藤棚ロードがあるフジ、木は生産量日本一の紀州備長炭の原木のウバメガシ、鳥は春の訪れを告げるウグイスで、いずれも町内一円に分布、自生、生息する町民に親しみ深いシンボル。町民憲章は旧3町村の憲章を考慮し、自然、環境、伝統、文化、健康などキーワードに制定している。シンボルの指定、町民憲章の制定は来年5月1日。
 この日の12月議会定例会に、執行部からシンボルと町民憲章案が追加議案として提案され、原案通り可決された。
 日高川町は平成17年5月1日に川辺、中津、美山の3町村が合併して誕生したが、シンボルと町民憲章は定めておらず、10周年を機に記念事業として制定することにした。議会や区長会など各種団体の会長で組織する合併10周年記念事業実行委員会で検討を重ね、決定した。
 シンボルとなる花、木、鳥は、町民121人の提案のなかから選出。フジは、初湯川に1646㍍を誇る日本一長い藤棚ロードがあることや、開花とともに春の訪れを感じさせることが理由。ウバメガシは、生産量日本一の紀州備長炭の原木で豊かな緑は落ち着きを表し、強じんさと生命力は堅実に発展する町を象徴していることから選ばれた。ウグイスは、さわやかな鳴き声が野原に春の訪れを告げるとともに心を和ませ、感動を与え、自然との親しみを感じさせることが理由。
 一方、町民憲章は前文と5カ条の本文で構成。前文は長期総合計画の引用で、「人の和、地域の和でつくる元気で明るいまちを目指します」。本文は町名の頭文字から始まる5カ条で、「《ひ》日高川の自然を愛し、清らかで緑豊かな」「《だ》高い文化を目指し、歴史と伝統を受け継ぎ、学びの」「《か》活力に満ちた安全で快適な」「《が》体を鍛え、心を磨き、笑顔があふれる」「《わ》和を大切に、元気で明るい」―まちをつくります―と定めている。