2015年の紀の国わかやま国体へ向け、おもてなし力アップの一環で県が取り組んでいる食品の自主衛生管理認定制度で、御坊保健所管内で認定済みとなった店舗が100軒となった。食中毒発生をゼロに抑え、食で国体を盛り上げる取り組みで、スタートから1年、食品を取り扱う経営者の意識の高まりをうかがわせている。同保健所では飲食等を提供する約600店舗すべてに協力を得られるよう啓発していく。
 わかやま国体では多くの選手、応援団、観光客が訪れることから、「おいしくて安全安心の食でもてなすため、食中毒は絶対にゼロに抑えよう」と県が昨年度から同認定制度を導入した。事業者の意識高揚と管理体制を常にチェックしてもらうのが狙いで、衛生管理のレベルに応じて3段階の資格を用意。レベル1は清掃や洗浄、消毒、異物混入の防除などすぐにできる基本的な衛生管理。レベル2は従業員への教育や機械機器の保守点検など、より本格的な管理ができている施設に与えられる。最高のレベル3は、レベル1と2について記録を取ってチェックする体制の整っている施設が認定される。それぞれのレベルに応じた申請用紙に記入して提出し、各保健所の職員が管理体制と店舗の衛生状態を調査し、認められれば確認済みの証明として、国体マスコットきいちゃんのイラストが入った専用のシールが配布される。
 御坊保健所管内の認定店は今月13日現在、レベル1が47店、レベル2が36店、レベル3は17店でちょうど100店。いずれも飲食店や弁当、総菜を提供している店舗となっている。同保健所では、国体で直接飲食を提供する可能性のある店舗(スナック等除く)が約600軒あることから、現時点で認定済み達成率は約15%。保健所では「1年で100店は順調な滑り出しで、衛生向上の意識が高まっている。認定を受けることで店舗の信頼が高まり、利益アップにもつながる。本番まで2年を切り、食中毒予防の輪、おもてなしの心がもっと広がっていくよう地道に啓発していきたい」と話している。制度に関する問い合わせは御坊保健所℡0738-24-3617。