医療の各種専門職が互いの職種を理解して連携する 「チーム医療」 の確立を目指し、 日高病院が職員研究・業務改善学術会を設立。 13日には同病院で第1回院内研究発表会が開れた。 赤字経営が続く病院の改善へ内部的な改革の一環でもあり、 地域の拠点病院として一層質の高い医療提供に期待がかかる。
 チーム医療は医療環境モデルの一つで、 従来は医師が中心となって医療業務を形成していたが、 医療の各種専門職が互いに対等に連携することで患者中心の医療ができる。 近年は全国の病院で取り組みが行われている。 日高病院では昨年12月に新しい診療管理棟がオープンしており、 これを機会にチーム医療を進めようと、 職員研究・業務改善学術会を設立した。
 同会主催の第1回院内研究発表会は看護師、 薬剤師、 作業療法士らが昨年1年間に学会で発表した研究内容を紹介し、 互いの理解、 交流につなげるのが目的。 開会では東克彦院長が 「病院で働く皆さんが医療の場で一歩前へ出る力の養成につなげてほしい」 とあいさつ。 このあと、 「オムツいじりの要因分析」 「身体拘束を受けている患者の苦痛と理解」 などをテーマに口頭での発表が行われた。 また、 3階講堂では 「手術室看護の振り返り」 「精神科デイケアにおける作業療法士の役割」 などの研究内容がポスターで発表された。
 同病院では 「同じ病院に勤めていても、 他の専門職の仕事内容については案外知らない。 発表会は年1回開いていきたい。 今回、 医師は参加していないが、 今後は参加してもらいたい」 と話している。