第106回全国高校野球選手権和歌山大会は29日、決勝が行われ、16日間の熱戦が幕を閉じた。2年ぶり27回目の優勝で甲子園出場を決めた智弁和歌山には、紀州由良リトルシニアOBの花田悠月(3年・吉備中出身)、川口晴久(同)の2選手がベンチ入りし、花田選手は不動の4番として決勝を含む全5試合に先発フル出場。2人は金メダルを胸に夢舞台へ活躍を誓った。
花田選手は右投げ右打ちの三塁手で5試合17打数6安打7打点の成績。準決勝まで4試合連続で安打と打点をマークしたが、決勝は5打数無安打と振るわず、試合後「打てなかったけど、みんながカバーしてくれた。全員で勝ち取った優勝です」と話した。
パワーが持ち味ながら、大会を通し、長打は二塁打1本。甲子園へ「課題を修正し、4番として自分が勝たせるという気持ちで臨みたい。甲子園で一発。自分はこんなんじゃないというところを見せたい」と自慢のバットに活躍を誓った。
川口選手は控えの捕手として、5試合で自責点0、防御率0・00の強力な投手陣をサポート。試合ごとにブルペンで、継投に向かう投手の肩を温める相手をし、鼓舞してマウンドに送った。試合には日高戦に代打出場。「ブルペンでは次にマウンドへ上がるピッチャーが投げやすいように心がけています。それで好投してくれて、うれしいです」と笑顔を見せ、「僕たちが入学してから甲子園ではまだ1つも勝てていないので、まず1勝。その継続で日本一になりたい」と力を込めた。
第106回全国高校野球選手権大会は8月7日、阪神甲子園球場で開幕する。