第101回全国高校野球選手権和歌山大会は29日、決勝が行われ、16日間の熱戦に幕を閉じた。3年連続24回目の優勝で甲子園出場を決めた智弁和歌山には、本紙エリア(硬式野球チーム出身者含む)から西川晋太郎(3年・保田中出身・紀州由良リトルシニアOB)、小林樹斗(2年・松洋中出身・同校野球部OB)、小林白彪(同・由良中出身・和歌山日高ボーイズ/マリナーズOB)、湯浅公貴(3年・南部中出身・同校野球部OB)の4選手がベンチ入り。それぞれ金メダルを手にし、夢舞台へ決意を新たにした。
右投げ右打ち、遊撃手の西川選手は今大会19打数10安打3打点と大暴れ。決勝は1、3回に安打で出塁、得点につなげ、9回に右前適時打を放った。鉄壁の守備でも投手をもり立て、自身5季連続の甲子園切符を手に入れた。「決勝では当たりがよくなくても優勝へ近づけるヒットを打てたのでよかった」と喜びを爆発させ、「甲子園ではチーム全員で戦って日本一になって帰ってきたい」と力強く抱負を語った。
小林樹斗選手は右投げ右打ちの投手。2試合に先発、140㌔超の直球を武器に12回3分の2を11安打1失点と安定した投球を見せた。決勝には2年生ながら抜てきされ、5回3分の2を4安打1失点。1、2回を3者凡退に抑える絶好の立ち上がりでチームを勢いに乗せ、3回には6点目の適時打を右前にはじき返した。今春の選抜ではサヨナラ本塁打を浴びたが、「一球の大切さにこだわって練習をやってきて、それが結果につながった」と悔しい経験を糧に成長。甲子園のかかるマウンドで「ストライク先行の、思い通りの投球ができた」と笑顔で振り返り、「今度こそ日本一を成し遂げたい」と雪辱を誓った。
小林白彪選手は右投げ左打ちの外野手。今大会は準々決勝と準決勝に代走で出場し、1打数無安打だった。夏の甲子園出場は「初めてなのでうれしい」と表情を緩ませ、「コンディションを整え、甲子園で結果を出したい」と闘志を燃やした。
湯浅選手は右投げ右打ちの捕手。今大会は出場機会に恵まれなかったが、「大きな舞台に立てる人は少なく、恵まれていると思うので率直にうれしい」とにっこり。甲子園へは「みんなに感謝しながら、一つ一つのプレーを大事に戦ってきたい」と活躍を期した。
決勝は智弁和歌山が那賀に12―1で大勝。第101回全国高校野球選手権大会は8月6日、阪神甲子園球場で開幕する。
写真=金メダルを手に地元4選手(左から西川、小林樹斗、小林白彪、湯浅)