選果作業を行う由良町の宮本さん夫婦

 JA紀州管内で収穫される柑橘のブランドハッサク「木成りはっさく」が出荷のピークを迎えた。今月末まで東京や大阪の市場に送られる。

 木成りはっさくは通常、12月中に収穫を済ませるハッサクを木にならせたまま年を越し、1月中旬ごろに収穫。その後、約1カ月間、倉庫で貯蔵する。収穫を遅らせることで熟度を上げ、さらに貯蔵させることでまろやかな酸味になるという。

 JA紀州によると、今年は昨年夏から秋にかけて雨が少なかった影響で実は小玉傾向だが、例年より糖度は高く、酸味と甘味のバランスよく仕上がった。同JA管内の昨年の出荷実績は540㌧だが、今年は600㌧を見込んでいる。

 由良町小引の宮本修さん(75)は妻の道代さん(70)と2人でハッサクを栽培。1カ月程度、倉庫で貯蔵したハッサクを選果し、「今年もおいしい木成りハッサクに仕上がりました。ぜひ、大勢の人に味わってもらいたい」と話していた。