次々と選果機を流れる木成りはっさく

 由良町里のJA紀州ゆら柑橘撰果場で22日、高品質を誇るブランドハッサク「木成りはっさく」の出荷作業がスタートした。

 木成りはっさくは、通常12月中に収穫を済ませるハッサクを木にならせたまま年を越し、1月中旬ごろに収穫。約1カ月貯蔵したあと出荷される。収穫を遅らせることで熟度を上げ、貯蔵期間に酸味がまろやかになり、果実もやわらかくなる。今季は夏に雨が少なく病害虫の被害が少なかったため、美しい外観で秀品率が高く、10・5~11度前後の糖度とほどよい酸味で上々の味わいに仕上がっているという。出荷量は昨年より少なく約200㌧を見込んでおり、東京都や大阪府などの市場に送られる。

 和歌山県はハッサクの出荷量が全国1位で、中でも由良、日高町の生産者約110人から持ち込まれる同撰果場のハッサクは高品質で、市場でも大人気。木成りはっさくの出荷は来月20日ごろまで続き、その後は完熟で収穫する「さつきはっさく」が登場する。

 同撰果場運営委員長川口拓洋さん(48)は「食べてもらえれば、おいしさが分かります。ゆら撰果場のYоuTubeもぜひご覧ください」と話している。日高地方では、日高町にあるJA紀州の直売所さわやか日高で3月ごろから販売される。