本欄を書く前には、よく掲載日の日付にどんな意味があるか調べてみるのだが、7月1日という日があまりに多くの記念日等に当たるので驚いた。語呂合わせ等がしやすい10月10日や11月11日ほどではないが、実に32項目。アイデア次第でいろんな記念日が生まれる◆まず、カナダの建国記念日「カナダ・デー」。1867年のこの日、カナダがイギリスから独立したという。そのほか、ルワンダとブルンジの独立記念日、ソマリア共和国の発足記念日、ガーナの共和国記念日。夏の始まりというタイミングに、国家の重要な記念日がある国が意外と多い。中国共産党の創立記念日と香港特別行政府設立記念日も、同じ7月1日だ◆富士山等の山開き、海開き。「びわ湖の日」でもある。変わったところでは「氷室の日」。石川県の藩政時代、白山山系に降った雪を氷室に貯蔵、旧暦6月1日に「氷室の朔日」として切り出し、桐の二重長持ちに入れて江戸の徳川将軍に献上したという。夏場の無病息災を祈る「氷室まんじゅう」も出回った◆前日の6月30日は「夏越の祓」。茅の輪をくぐって厄払いするほか、半透明のういろうに小豆をのせた京和菓子「水無月」を食べる風習もあった。季節の変わり目は体調を崩しやすく、無事に乗り切るために縁起物を考えだしたのは古人の生きる知恵だろう◆世界の潮流の変化は、気候の変化にも増して読みにくい。ウクライナ情勢をずっと注視してきたが、ここへ来てロシアで起こった反乱。毎日新たな事実が報じられ、その一つ一つの意味合いを探るのが難しい。事実の奥の真実を正しく捉えるためにも、結論を急がず情報の真意を見極める必要がある。すべての状況が好転し、世界に関するいい記念日が新たに生まれる日の到来を願いながら。 (里)


