全国でマイナンバーカードのトラブルが相次いでいる中、マイナンバーカードと一体化した健康保険証について機械での読み取りができないなど、県内の医療機関の6割でトラブルが起きていたことが分かった。

 県内の医師や歯科医師でつくる和歌山県保険医協会が先月25日から6月8日まで、会員の医療機関577カ所を対象にトラブルに関するアンケートを実施し、103カ所(17・9%)から回答。うち健康保険証などの登録をしているマイナカードを読み取れるオンライン資格確認システムを導入している医療機関は93カ所あり、「これまでトラブルがあった」は59・4%に上った。トラブルの内容で最も多かったのは「カードリーダーまたはパソコンの不具合でマイナ保険証の読み取りができなかった」の42%。次いで「保険者情報が正しく反映されなかった(無効・該当資格なしなど)」が35・8%、「ICチップの破損などで読み取りができなかった」が13・6%。不具合で保険資格が確認できないため、5つの医療機関では一時的に患者に医療費の10割負担を請求した事例もあった。

 御坊市市民課ではマイナ保険証に関する最近の苦情や相談はないが、「使っていないのでまだ分からないといったケースもあるのではないか」。政府は来年秋に現行の保険証を廃止し、マイナ保険証に統一する方針だが、関係機関や住民から「まだ早いのでは」との声も聞かれている。

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