熊野三山の歴史を語る橋本さん

 御坊文化財研究会(玉置芳男会長)の2023年度総会と記念講演会が18日、御坊市中央公民館で開かれ、田辺市文化財審議会委員の橋本観吉さんが「熊野三山の神々」をテーマに講演を行った。

 橋本さんは長年、中学校の教員を務め、芳養小校長を最後に14年前に退職。田辺市の文化財保護活動を行っているほか、熊野歴史懇話会会長を務め熊野神道史に造詣が深い。今回は「古事記」「日本書紀」の記述などを紹介しながら、熊野三山(新宮市の熊野速玉大社、田辺市の熊野本宮大社、那智勝浦町の熊野那智大社)の歴史を語った。

 それぞれの祭神や文化的背景等について詳しく説明し、「熊野信仰が発展した背景には、『日本書紀』で熊野がイザナミノミコトの埋葬地であるとされたことが大きい。熊野路は日本民族の『母なる神』が眠る聖地として、今なお多くの日本人の深層意識の中で崇敬・恋慕の地となっている」と話した。

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