県内は17日、よく晴れて気温が上がり、日高川町川辺で最高30・3度を記録し、今年初めて30度を超える真夏日となった。5月に入り気温が25度以上の夏日が続出する中、御坊市と日高広域の両消防が熱中症の予防対策を呼びかけている。

 熱中症の救急搬送が多いのは7~8月の夏場だが例年5月から搬送される人が増加。今年も今月16日、みなべ町広野で80代の女性が熱中症の疑いで救急搬送された。

 消防によると、熱中症は体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能がうまく働かくなったりし、めまいやけいれん、頭痛といったさまざまな症状を引き起こす病気。死に至る可能性のある重篤な病気だが、適切な予防、対処を行えば防げるという。

 日高地方で昨年、熱中症によって搬送された人は、4月25日から10月2日までの間で58人。熱中症が起こりやすい環境は、真夏の暑い中での運動や作業といったケースが想像されるが、実際は梅雨の合間に突然気温が上がるなど、体が暑さになれていない時期にかかりやすく、具体的には気温、湿度が高い、風が弱い、日差しが強い、急に暑くなったときが挙げられる。

 家の中にいても室温や湿度の高さから、熱中症にかかることがあり、救急要請時の発生場所は住宅等居住施設が全体の37%を占めて最多。近年、このような室内型熱中症が注目されている。

 予防は、のどがかわいていなくても小まめに水分を摂取。スポーツドリンクなど塩分や糖分を含む飲料は、水分の吸収がスムーズにでき、汗で失われた塩分の補給につながる。通気性や吸水性のいい寝具を使ったり、エアコン等を適度に使って睡眠環境を整え、寝ている間の熱中症を防ぐとと同時に、日々ぐっすりと寝ることで翌日の熱中症を予防。バランスのいい食事や適度な運動で、かかりにくい体づくりが大切と呼びかけている。

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