15日午前11時25分ごろ、衆院和歌山1区補欠選挙(23日投開票)の応援のため、岸田文雄首相が訪れていた和歌山市の雑賀崎漁港で爆発事件があり、岸田首相の演説が取りやめとなった。岸田首相は無事で、周囲の関係者や集まっていた市民にもけが人はなかったが、現場は一時騒然。会場では若い男とみられる人物1人が取り押さえられた。
自民党公認(公明推薦)で元衆院議員の門博文候補(57)の応援で来県。統一選前半戦で躍進した日本維新の会公認候補、新人で元和歌山市議の林佑美候補(41)と激しい戦いを展開しており、自民にとっては保守王国で負けられない一戦。
この日、岸田首相は雑賀崎漁港で魚の試食などの視察に続き、近くの別の場所に移動して門候補の応援演説を行い、さらに正午すぎにはJR和歌山駅に移動して応援演説を行う予定だった。
雑賀崎漁港には多くの市民、自民党支持者が集まっていた。午前11時25分ごろ、漁港内で鯛やエビの試食を終え、数十㍍離れた場所で演説をするため、岸田首相が周囲を警護員に囲まれて歩いていたところ、聴衆の間から悲鳴が上がり、若い男とみられる人物が警護員に取り押さえられ、その直後に「バン!」という大きな爆発音とともに白い煙が上がった。
現場の目撃者によると、発煙筒のような銀色の筒状の物が投げ込まれ、それが煙を噴き出して爆発したという。