県議選御坊市選挙区は、自民党元職の中村裕一氏(63)と共産党現職の楠本文郎氏(68)の両陣営が一歩も引かぬし烈な戦いを展開。それぞれの候補は御坊や県のため何を思い、どのような取り組みを推進していくのか。第2弾では①IRの賛否②岸本周平新知事への提言③市民への約束――の3項目について聞いた。

IRの賛否

 中村氏 賛成。ただし、再度県民的議論が必要です。そして、果実の使途は、県民への還元優先です。国の支援がなく県費だけでは足りない、住宅耐震化・津波水門など防災対策、高度医療、子育て支援、高齢者支援などに使いたい。2万人の雇用や3000億円の経済効果、県内への周遊などは県発展の千載一遇のチャンスです。
 楠本氏 IRの運営主体は、賭博です。住民の不幸を土台にする賭博の収益で成り立つIR・カジノを地方自治体が誘致するべきでないと考えます。和歌山の計画は、その上に過大な来場見込みと資金調達計画などが明らかになり破たんしました。バクチで県の浮上をはかる考え方でなく、地道な第1次産業を生かした産業構築をこそ図るべきです。

知事への提言

 中村氏 知事は、法律や予算が許す限り何でもできます。岸本さんには、議員から要望されてやるのではなく、議員をなるほどと唸らせるような政策をどんどん出してほしい。職員に使われるのではなく、職員を使ってどんどん仕事をしてもらいたい。私は知事に言いたいことがたくさんあるので、石にかじりついても再選したいです。
 楠本氏 2月9日、岸本新知事と懇談。新年度予算への日本共産党県議団の申し入れ171項目中、特に12項目について意見交換。「原発・核関連施設を県内につくらせない」、「県庁管理職の女性割合を高める」、「JR西日本に不採算路線を切り捨てないよう働きかけ」にはそれぞれ「同感です」と表明。5つの「子ども支援策」には「4年の内にはやりたい」と発言。今後同意された件の実現を求めていきます。

市民への約束

 中村氏 1人区の県議は、市民の要望を議会で質問するだけでは役割は果たせません。要望は実現できないと結局は市民が困ります。国でも県でも与党で最大会派の自民党でなければ仕事ができません。私はこれまでもたくさん仕事をやってきました(政策パンフレット参考)し、これからも実現できます。
 楠本氏 議員は、付託を受けた住民の代弁者として、全ての定例議会で発言すること。その発言と当局の答弁を市民に報告すること。そのためには、日常的に相談活動に取り組み、行政的課題を常に持ち、新たな学習を重ねることです。私は、市議の時代も、県議になってからもその姿勢を持って活動してきました。経験を積み重ねてきたことを生かし、全力投球します。

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