印南町西神ノ川、無農薬・無化学肥料で野菜等を栽培、販売している矢戸田自然塾農園の矢戸田誠さん(47)が、北米原産の果物、ポポーを栽培しており、収穫期を迎えた。栽培に挑戦して9年、今年初めてインターネット販売で初出荷。将来的には真妻の新しい名物にしたいという。

地面への落下を防ぐために網を取り付けた中で収穫できる大きさに育ったポポーと矢戸田さん

 矢戸田さんは家業の農業を継ぎ、14年前から農薬や肥料を使わない自然農法を実践。すべてネット販売しており、人気を集めている。6年ほど前からはバナナも栽培しており、順調に生育している。

 ポポーは大人のこぶし大ほどの大きさ。黄色の果肉は甘く、バナナとマンゴーを合わせたような味わいで、「森のカスタードクリーム」と呼ばれている。傷むのが早く、一般にはあまり流通していないことから、「幻の果実」ともいわれている。

 9年前、温暖化はまだ進むだろうと、真妻地区でも作れる果物を調べ、ポポー栽培に挑戦することにした。接ぎ木の苗ではなく、種を購入して育て、8年経った昨年、ようやく実を付けて熟し方などを勉強。酷暑となった今年も順調に実が成り、初出荷にこぎつけた。害虫や病気にも比較的強いのが特徴。

 2㍍以上に育った木に実がなり、完熟すれば自然落下するため、頃合いに網の中に入れて地面に落ちるのを防いでいる。無農薬、無肥料の完全自然栽培で、すぐ近くに植えている松の葉が落ちてたい肥となり、雑草も刈り取って自然肥料にしている。

 ポポーもすべてネット販売。生での出荷はすでに完売し、受付終了したが、今後は冷凍出荷を受け付ける。矢戸田さんは「数に限りがありますが、今が旬のトロピカルフルーツをぜひ味わってください。真妻の新しい特産になればうれしい」と話している。