テレビのバラエティ番組のドッキリ企画などで大人気のお笑い芸人、安田大サーカスのクロちゃん。そのトリオの一員であるHIROさん(48)が和歌山県出身なのはよく知られており、現在は和歌山のテレビで目にすることも多い。そんなHIROさんがうたい、由良町出身のシンガー・ソングライター藪下将人さん(44)が作詞作曲を手がけた「和歌山音頭」が誕生した。山の幸、海の幸、名物グルメを次々と歌に乗せ、聞く人の笑顔を自然に引き出す一曲だ。

 8年前、病気をきっかけに故郷の和歌山に戻ったHIROさんは、子どものころに比べて街の活気が薄れていることに気づいた。「歌を通して、人々に元気を届けたい」という思いから、この曲は生まれた。持ちネタの「ドンドンドン」のリズムを生かした音頭は、聞くだけで楽しくなり、体を動かしたくなるような曲に仕上がっている。

 藪下さんは、HIROさんのイメージである「ドンドンドン」と「食」から着想を得て、音頭のリズムに乗せ、歌詞にカキ、ミカン、マグロ、太刀魚、和歌山ラーメン、金山寺みそ、クエ鍋、鰹節、しょうゆなど、地元の魅力をぎっしり詰め込んだ。

 「聴いた人が笑顔になり、今日も一日がんばろうと思ってもらえたらうれしい」と語るHIROさん。そんな思いが込められた和歌山音頭は、単なるエンターテインメントにとどまらず、地域の魅力を再発見する契機であり、地元への誇りを再認識させる力も秘めている。曲を通じて人々が集い、笑顔を交わすことで、街全体の活気を取り戻すきっかけとなるだろう。地域に元気を届ける象徴として、多くの人に親しまれることを期待したい。(城)