みなべ町の手話サークル陽だまり(長坂千衣美会長)が発足から50周年を迎え、24日に南部公民館で記念イベントが開かれた。陽だまりは毎週1回、手話教室を開催しており、手話奉仕員の育成や、聴覚障害者が気軽に交流できる機会の提供と社会参加へのサポートを半世紀にわたって継続。節目のイベントでは思い出話を披露したり、聴導犬利用者の講話を聴き、これからも末長く活動していくことを確かめ合った。

50周年イベントで聴導犬のエールとの生活を紹介する永井さん

 陽だまりは町民有志で1975年に発足。以来、毎週水曜に手話教室の開催を続けており、手話を学びたい人を気軽に受け入れて奉仕員の育成に力を入れてきたほか、手話通訳を担って聴覚に障害のある人の社会参加を後押ししてきた。町社会福祉協議会が毎年10月から11月にかけて開催している手話体験教室は35年以上の歴史があり、第1回からずっと講師を務め、手話が身近にある環境づくりに取り組んできた。

 50周年イベントには陽だまりのほか田辺市の手話サークルなどから約25人が参加。植野永子副会長が「50周年おめでとう」と手話で開会あいさつした。結成初期から手話講師を務めている刑部雅代さん(みなべ町)がこれまでを振り返り、「手話のドラマが始まったときは多くの子どもたちが来てくれた。毎週の活動では、南部海岸で花火をしたり、ボウリング大会、花見などしたことが思い出」と懐かしんだ。

 続いて、陽だまりで手話講師を長年務め、聴導犬を利用している永井正章さん(56)=印南町丹生=が講話。妻の千絵さん(56)がスライドを操作し、トイプードルとマルチーズのミックス犬、マルプーのオス、エールと一緒に歩んできた生活を紹介。「インターホンやキッチンタイマーが鳴ると教えてくれる」と大切なパートナーであり、家族の一員であることを強調し、「飲食店やショッピングセンターなどに入ろうとすると、ペットはダメと怒られることがしょっちゅうで、まだまだ理解が進んでいないことを感じる。聴導犬を利用する人が増えて、理解も進むことを願っている」などと手話で訴えた。

 このあと参加者全員でレクリエーションを楽しんだ。

 長坂会長は「50年続けてこられたのは、活動に携わっていただいた皆さんのおかげ。これからも聞こえない、聞こえにくい方たちとの交流の場、知ってもらう場として続けていきたい」と話している。