2人の歌舞伎役者の葛藤を描く映画「国宝」が全国で公開中だが、オークワロマンシティ御坊店内のジストシネマ御坊では、シネマ歌舞伎「京鹿子娘二人道成寺」を今月11日から17日まで特別上映する。

「国宝」は李相日監督、吉沢亮、横浜流星ら出演の作品で、主役の2人がクライマックスで踊るのが「京鹿子娘二人道成寺」。舞踊歌舞伎の大曲「京鹿子娘道成寺」を2人で踊る趣向にしており、今回上映するシネマ歌舞伎は五代目坂東玉三郎、五代目尾上菊之助(現八代目尾上菊五郎)が出演し、2006年に歌舞伎座で収録。翌07年1月に公開された。2人の花子が時には一体となり、時には陰と陽のように、時には姉妹のように踊るという、従来の「二人道成寺」を一新させる玉三郎の演出で大きな話題となった。シネマ歌舞伎は上演された舞台をそのまま撮るのではなく、カメラマンが舞台に上がり、演者の後ろからなど通常は客席からは見られない視点で楽しめる、独自の芸術作品。上映は各日1回。上映時間はジストシネマ御坊(℡0738―32―3230)へ問い合わせること。
道成寺の小野俊成院主は、「玉三郎さんは演じる前のご祈祷はされたことはないのですが、おしのびで2、3回来られたとお話しくださったことがあります。菊之助(現菊五郎)さんは『娘道成寺』を演じられる前にご祈祷に来られました。このお二人の『二人道成寺』を以前に舞台で拝見しましたが、本当に美しいです。歌舞伎は敷居が高いと感じられる方も、地元で比較的安価に堪能できるまたとない機会です。ぜひ『道成寺物』の芸術に触れていただけたらと思います」と話している。


