以前にも本欄で書いたが、7月1日という日は多くの記念日に制定されている。早々と梅雨が明けて夏本番が始まったせいか、その中の「井村屋あずきバーの日」に心ひかれた◆古来、商家では旧暦の1日と15日に小豆飯を食べる習慣があったという。新月の1日と満月の15日に、健康を心がけて赤飯や小豆粥を食べた。小豆が健康によいことは昔の日本人にはごく自然に認識されていたのだろう。これにちなんで毎月1日は「あずきの日」、特に夏の始まりの7月1日を「あずきバーの日」と津市の株式会社井村屋が制定。あずきバーは小豆をたっぷり使った硬さが特徴のアイスキャンデーで、発売52年のロングセラー商品。亡父が夏には毎日のようにこれを食べていたことを、懐かしく思い出した◆母も甘いものが大好きで、硬いあずきバーは食べないが水ようかん、どら焼きなどあんこを使った菓子はそれこそ毎日のように食べている。健康への影響を心配していたが、不思議と糖尿病にはならない。調べてみると、小豆には高たんぱく低脂質でサポニン、ポリフェノール、食物繊維等を豊富に含み、血糖値上昇抑制、むくみ改善、便秘解消等の効能があるという◆先日、6月16日は「和菓子の日」だった。西暦848年のこの日、仁明天皇が神託に基づき菓子や餅を神前に供え、疫病除けと健康招福を祈って嘉祥と改元したとの故事にちなむ。6月30日の夏越の祓には、小豆をちりばめたういろう菓子「水無月」を食べて夏を無事に乗り切ることを祈願するという風習があるが、もう一つ知名度が低い気がする◆季節感と健康増進への効果を持つ和菓子は、我が国の誇るべき文化でもある。時に応じて、積極的に活用して楽しみたいものだ。(里)


