ネットやSNS上で、「7月に大津波が発生する」という予言が話題になっている。発端は1999年に出版された漫画。作者が見たという予知夢を描いたもので、表紙には「大災害は2011年3月」と書かれていたことから、「東日本大震災を予見していたのでは」との推測が広がったのだが、その作者が2021年に出した別の作品には、今年7月に「東日本大震災の3倍ほどの巨大な波が太平洋側に押し寄せる」と記されていたからだ。

 筆者が子どものころには、人類滅亡を予言したという「ノストラダムスの大予言」というものがテレビをにぎわせていたことを思い出す。ただ今回の予言は話題になっているだけでなく、中国や台湾などからの旅行のキャンセルが相次ぐなど、インバウンドにも影響を与えているという。

 予言については、かつて県内でも「過去の地震を的中させた人物が、近く大地震が起きると予想した」という噂が流れ、乾電池や防災用品、備蓄食料が一時的に品薄になったことがあった。結局、地震は起きなかったが、今回も期日が近づくにつれ、同様の動きが起こるかもしれない。

 今回の予言を取り上げる多くのネット記事には、「地震の予知は現時点では不可能」とする専門家のコメントが添えられているように、本当に予知できているとは多くの人も思っていないだろうが、これだけ広まると、どうしても気になってしまうものだ。

 予言をきっかけに防災意識を高めたり、備蓄や避難経路を見直したりすることは決して無駄ではない。ただし、予言に過度に振り回されるのではなく、「災害はいつ起きてもおかしくない」という前提で、日ごろから冷静に備える姿勢こそが大切だと思う。(城)