日本一の花の里として知られる御坊市と言えばスターチスを思い浮かべるが、市花は小菊。赤、白、黄、紫など多様な色を持つ花で、墓参りの際に欠かせない花として盆、彼岸、年末に需要が高く、いまだ御坊市の花としてピンとこない人もいるかもしれないが、その美しさや慎ましさ、そして強い生命力が御坊市のシンボルにふさわしいとして、1981年4月1日に市花に指定された。

 御坊市では毎年花き栽培農家の協力を得て小菊の苗の無料配布を行っており、以前は旧議会棟下で順番待ちの長蛇の列ができていたのを思い出す。新庁舎建設に伴い市立体育館で配布し、今年は12日、初めて新庁舎の1階多目的ホールで配られる。いつも開始からあっという間になくなるので、ほしい方はお早めに。

 市の花には指定されていないが、御坊市では舞妃蓮というハスの花もある。このハスは1966年、ハス博士と呼ばれた御坊市の故阪本祐二さんが、アメリカの王子蓮と日本の大賀蓮を交配して作り出したオリジナル品種で、十数年前から北塩屋の中山団地近くにある池で栽培され、その後は北吉田の蓮の郷や日高港Sioトープにも移植。蓮の郷では8日に開園10周年イベントも行われ、多くの人でにぎわった。あいにく舞妃蓮はまだ咲いていなかったが、今月20日ごろから咲く見通しだという。

 何かと花とのつながりがある御坊市。昨年は市制施行70周年記念を迎え、「花と笑顔で彩る、私たちのまち」の事業も展開した。花が身近にある暮らしはそこに住む人の癒やしとなり、まちを訪れる人にとってもいい印象を与える。花いっぱいのまちづくりで、花も笑顔も満開になるよう期待したい。   (吉)